ナイトサロンミーティング【からくり時計と法霊神楽】を行いました。

3月24日土曜日 雪。

もう春だと告げる暦もなんのその、八戸はしんしんと...いやびゅうびゅうと雪が
降っています。
今回は、この日、5Fの共同スタジオで行われた「ナイトサロンミーティングVol.5
からくり時計と法霊神楽~風土が生んだ祭りと信仰」の様子をお伝えします。
第1部は「映像と講演」。
講師は木のからくり作家・高橋みのる氏です。
皆さまにもお馴染み、はっちひろばにあるあの「からくり獅子舞」の作者さん。
まずは、ご自分の仕事をいくつか紹介してくださいました。
印象的だったのがこの作品。
画像ではよく見えませんが、全部柏の葉のかたちをしていて、「かしわざき」の
文字はたくさんの柏の葉のかたちの細工の寄せ集めで作られていて、ぱぁっと散
るのだそうです。ぱぁっと散って、もとの「かしわざき」の文字に戻るのだそう
です。すごい~!
そしていよいよ。
あの「からくり獅子舞」がどのようにして出来上がったのかをお話してください
ました。
なんと、構想1年+制作1年の2年がかり!
作品提案の段階ではもうひとつアイディアがあったそうで、それがこちら。
「トラ舞い」
前に人が立ってボタンか何かを押すと人の頭を噛む、という仕掛けを考えてい
たそうです。
いつかどこかでお目にかかりたい...
高橋さんは、計画段階から制作段階、そして完成までを順を追って、その時々に
思ったことなどを交えながら、お話してくださいました。
法霊神楽の獅子舞をリアルに再現するために、おがみ神社へ取材に行き、獅子頭
をすみずみまで見たそうです。
獅子にはちゃんとベロがあったので、からくり獅子舞にもちゃんとベロを作った
んだそうです。
皆さん、機会があったらよく見てみてね!とちょっと自慢気におっしゃっていま
した。
「からくり獅子」の両横にある線路の枕木のようなものも、法霊神楽にちなんだ
意味があるのだそうです。
細部へのこだわりが伺えます。
また、歯打ちの動きをリアルにするためにコンピュータテクノロジーを導入(コン
ピュータに歯打ちの動きをプログラムしてコンピュータとからくり獅子をつなげ
...とかなんとか)したり、からくりの中に、ものすごく優れたモーターを設置し
たり。
どのようにあの歯打ちの動きを作りだしたかを、もったいぶらずにたくさ
ん語ってくださいました。
壁にぶちあたった時の気分転換の方法、なども。
はっちのオープニングの時の、「からくり獅子舞」と法霊神楽の夢の競演の映像
を流し、法霊神楽の方たちが、からくり獅子の2回目の歯打ちの出だしが分から
ず、まごまごしてしまって振りがそろわなかった様子や、総勢20名ほどはいた
でしょうか、圧巻の法霊神楽の獅子舞が見れました。
高橋さんは「いや~、この競演は本当に感動しました。感無量でしたねぇ~」と、
目に涙を浮かべ......ていたかは分かりませんが、そうおっしゃっていました。
高橋さんは、本当に楽しそうに、どんなお話もいちいち嬉々としてお話しなさる
ので、あぁこの人は骨の髄まで木のからくりを作るのが大好きなんだなぁ、と感
じました。
面白いからくりを作りたい!というなみなみならぬ情熱と探究心、からくりを作
るための苦労や手間も面白がれる強さ。
最後に、からくり獅子舞を制作してご自身が思ったことをお話ししてくださいま
した。
「からくり獅子舞」は伝統とテクノロジーの融合であること。
この方法で、また何か新しいものが出来る可能性があること。
そして。
テクノロジーもいいけど、やっぱり手巻きもいい()、と。
からくりを手で巻くことで、時間の流れを感じることができる、とおっしゃっ
ていました。
「時間の流れ」。う~ん、深い。
人が何かを追求していくと、最終的には「時間」のことを考えてしまう、と誰
かが言っていたっけ。
とても面白い講演でした。
そして休憩をはさんで第2部へ。
第2部は「座談」
第1部から引き続いての高橋みのる氏、おがみ神社法霊神楽保存会会長である
松本徹氏、司会に八戸自由大学の畑中美鈴さんを交えての座談会が始まりました。
松本さんは神楽の衣装をまとい、獅子頭を持っての登場です。
マイクをすすめられると、「いや私はマイクは使いません」と、座談の間ずっと、
良くとおる大きな声でお話なさいました。
歯打ちのような、ぴりっと引き締まるような声でした。
司会の畑中さんの、的確でスムーズな舵取りのもと、座談は進んでいきました。
法霊(ほうりょう)神楽について。
神楽とは、神道の神事において、神に奉納する歌舞のことで、おがみ神社には
法霊神楽という八戸ならではの神楽が伝えられているのだとか。
松本さんは、八戸に伝わる神楽について、いろいろと教えてくださいました。
そして、「私にとって法霊神楽は信仰のようなもの。法霊神楽をすることで、
自分自身や、人々を清めていきたい」とおっしゃいました。
いいことばかりはありゃしない~♪分かってはいるけど、どうしようもない時。
なんかスーッとしたい時。
おがみ神社に法霊神楽を見に行くのもいいかもしれないです。
お二人が法霊神楽にここまで魅かれている理由。
松本さんは、お父様が神楽をなさっていて、小さな頃から自分もやりたいと
ずっと憧れていたそうです。
「かっこいい」と思っていた、と。
高橋さんは、小さい頃からよくおがみ神社に通って、法霊神楽を見るのが大
好きだったそうです。
そして法霊神楽とは切っても切れない八戸のお祭り「三社大祭」のお話や、
同じ小中野に生まれ、違う道を歩きながらも、時を経て法霊神楽という点
でつながったことの不思議、DNAの話まで話題は広がったのでした。
お二人の共通の思いは「子どもたちの未来を良いものにしたい。よりたく
さんの笑顔が見たい。」というものでした。
松本さんは「神楽は、神のためのものだけでなく、子どもたちや周りの人
たちを喜ばせるためのものでもある、と考えるようになりました。そのた
めによりいっそう精進していきたい。」と、高橋さんは「子どもは未来そ
のもの。未来がより楽しいものになるように、ものづくりの楽しさ、面白
さを伝えていきたい。そして、自分の作品を見た人の喜ぶ顔が見たい。」と、
おっしゃっていました。
好きなこと、将来について語るおふたりの目は、きらきらと輝いていて子
どものように可愛らしく、あっ!かっこいい大人がいた!と思いました。
そして、座談会も終盤。お客様からの質問などのコーナーへ。
二人の方が手を挙げ、二人とも「法霊神楽が大好きです!からくり獅子舞も
素晴らしい!八戸だけでなくもっと広がってほしい!」と目をキラキラさせ
て子どものようになっていました。
お客様からのリクエストもあり、なんと!松本さんが歯打ちを披露してくだ
さることになりました
見よ!!この獅子と一体となった松本さんの姿を!!!
もう松本さんにあらず。獅子(の神?)そのものでした。
そして、松本さんからの申し出により、なんとなんと!お客様の頭を噛んで
くださることに!ありがたや~。
最後には、はっちのスタッフY沢さんも「私もお願いします」と申し出て()
噛んでもらい、「個人的にすごく興味があるの」と、このイベントにプライ
ベートで参加していたはっち館長が「ほらほら、みんな噛んでもらいなさー
い!めったにないわよ~」と脅しをかけ、その場にいたスタッフも皆噛んで
もらいました。笑。なぜか逃げ回っていた(ように見えた)I澤さんは観念して
噛んでもらったのでしょうか...
帰り際、お客様が、高橋さんが持参した作品で遊んでいると、高橋さん自ら
「どうぞどうぞ~遊んでください。これはね、こうやって...」とお客様とコ
ミュニケーションをとっていました。
松本さんは、浴衣を着ていた女の子に、特別に歯打ちをもう一度披露してあ
げており、女の子は「私もやりたい。女の子でもできるの?」と松本さんに
聞き、松本さんは「大丈夫。女の子でもできるよ!」と言っていました。女
の子が、歯打ちをやりたいと言ったのか、神楽をやりたいと言ったのかは分
からなかったのですが、松本さんはとても嬉しそうでした。
なんだかとても良い光景を目撃してしまった気がします。
高橋さん、松本さん、畑中さん、ありがとうございました!

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