【はちのへ演劇祭新企画・出演者さん、いらっしゃ〜い♡②】

【舞台監督】
舞台上で行われるコンサート・イベント・演劇などで、演出家の意向を汲み、その伝えたいイメージを具現化するスタッフの調整・指揮・進行管理をする責任者である。
スタッフの間では「ブカン」「ブタカン」と呼ばれる。
(wikipediaより)

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はちのへ演劇祭担当、はっちのにゃんちゅ~です。
前回から、はちのへ演劇祭に関わる人に突撃インタビューしている「出演者さんいらっしゃい」。
今回は、個性派ぞろいの第五回はちのへ演劇祭メンバーをガッチリまとめる我らが最強ブカン、田中稔さんの登場です。
一言自己紹介⇨「Tバック、最近はいてません」


にゃんちゅ~(以下:に):
はちのへ演劇祭の立ち上げから関わってこられた稔さんですが、第五回の特徴を教えてください。
田中稔さん(以下:稔):
今回は、東京からプロの役者を招聘しているのが、何より大きなポイントですね。
そもそも地方ではなかなか見る機会すら少ないですから。それが今回は、見れるだけじゃなく、第一線で活躍している役者たちが、ワークショップで集まった八戸の有志たちと一緒に芝居を作り上げる。
これは本当におもしろいと思いますよ。

に:
なるほど。芝居を見られる機会が地方だと少なくなってしまうんですね。
稔:
そう。でも、もともとは、八戸は芝居小屋が多かったんだよ。
はっちの向かいにも、セゾングループの緑屋っていうのがあって、そこの5階にパラボラっていうハコがあって。本当にいろんな芝居が見れたし、東京からも様々な劇団がきてたし。いろんなつながりもあったんだろうね。
でもそれが、バブルがはじけた頃からだと思うけど、みんな忙しくなって、時間に余裕がなくなって。
芝居をやる人もみる人もどんどん少なくなっていった。そうすると、小屋も減っていくでしょ。
だから、やりたい!とか、みたい!って思っても、芝居にのめりこめる場がどんどんなくなっていっちゃった。

に:
そうか、以前はのめりこめる環境が整っていたんですね。
稔:
そう。だからまず、みるお客さんを育てたい、という気持ちはあります。
芝居と気軽に接せられる場所をつくりたい。
だから、パラボラとそっくりなスケール感の、はっちシアター2ができたときは本当に嬉しかったなあ。八戸の芝居の活気をまた取り戻すきっかけになるかもしれない、って。
そこから、「はちのへ演劇祭」をはじめることになるわけですけど。

に:
稔さんご自身が、そこまで掻き立てられる芝居の魅力って何なんでしょう?
稔:
あのね、芝居は「リアル」なんです。まあ作られたものだから、非現実ではあるんだけど。
でも、目の前で人が動き、汗をかく。
もっというと、例えば芝居小屋に入るワクワク。まず空間や雰囲気を感じるなんていうのもそう。
SNSやインターネットが発達する今は、人と接せなくてはいけない機会って少ないでしょ?
そんな時代だからこそ、いろんな感覚で直に、人間を感じてほしいと思います。
目の前で起こることをいろんな感覚で得る情報量は、テレビなんかとは比べ物にならないほど多い。
その感動は、芝居ならではの魅力だと思います。

に:
なるほど、リアルに目の前で動くからこその感動があるわけですね。
稔:
はい。
これは自論なんだけど、共感は感動ではないと思うんです。
感動とはむしろ、「新しい芽生え」みたいなもの。自分になかった価値観とか視点に、ドキドキしてしまうことなのではないだろうか。

に:
稔さんご自身で、そんな経験が?
稔:
たとえば寺山なんかは、内容はよくわからないんだけど、どこかドキドキしない?そんな感じ。
自分の場合は、いろんなドキドキがあったけど、中でも30代前半だったころ。汐留の駅舎跡の、今みたいに開発される前、なーんにもない場所に線路だけがある土地で行われた芝居。
新宿梁山泊、これは唐十郎の紅テントからの流れの役者が多く、今テレビで活躍している六平直政などがいた劇団だけど、その旗揚げ公演があったんです。「カルメン夜想曲」(1987年公演)。
線路を跨いで芝居テントが張ってあって。客がトロッコに乗って線路できたかと思えば、逆方向のずーっとむこうの方から、ステージを押して役者がわーって走ってくるんだよ。
もうあの驚きとか、ドキドキとか、本当に度肝をぬかれた。
自分の発想にまるっきりなかったものとの出会いだったなあ。
そんな体験をすると、じゃあここをこうすればもっとおもしろいんじゃないか、とか、こういうこともできるんじゃないか、とか。
自分の場合は芝居に還元することも多かったけど、それは必ずしもみんなが芝居に還元する必要はないと思うんです。
それまでの自分になかったものの体験をして、自分の生活に戻った時に、いろんなところで刺さるものがあると思うし、それを体験しない人生とはまるで違う。
それが、芝居の大きな魅力のひとつだと思うし、だからたくさんの人にみてほしいなあって思ってます。

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いつもみんなを笑顔にしてくれる、サービス精神旺盛な稔ブカン。
でも今回はいつもとは少し違う、アツい部分を垣間見た気がします。
それは、演劇というものを通じて社会を見つめ、演劇を通じて伝えようとしているような気がしました。
演劇素人のにゃんちゅ~ですが、演劇祭を見る前からすでに、ちょっと感動してしまいました。

そんなアツい人たちが作り上げる「第五回はちのへ演劇祭」、チケット好評販売中です!!

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【第五回はちのへ演劇祭】
公演日程/11/10~11/13
※公演日によって公演時間が異なります。
公演場所/八戸ポータルミュージアムはっち2階シアター2
はっちインフォメーションにてチケット好評販売中!!
はちのへ演劇祭公式HPは⇨コチラ(外部サイト)


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