"ものづくりへの情熱は郷土のまつりから" 暮らし学アカデミー6月の回は...
こんにちは!
この春からはっちに仲間入りしました、はっちスタッフのいたばです。
はっちといえば、名物の1F獅子頭のからくり時計ですが、全館の常設展示も見どころが満載。みなさんは、すべてご覧になったことがありますか?
これらの展示は暮らし・観光・歴史がバランス良く融合した、全国的にも珍しくすばらしいものなんですよ♬
展示内容は、はっちのコーディネーターがちょっとずつ情報を更新し、展示替えも行われています。
2Fの常設展示には、郷土作家による2つの人形展示コーナーがあるのをご存知でしょうか?
どちらも八戸の早春祭礼行事「えんぶり」を題材にしたものです。「えんぶり」は、夏の三社大祭とともに、八戸のみならず東北を代表する冬のお祭りです。1979年には国重要無形民俗文化財にも指定されています(八戸の方はもちろん!ご存知のことと思います!!)。
えんぶりが行われる2月の雪景色を写し取ったような、白い和紙だけで作られた高橋寛子さんの『杁和紙人形(えんぶり わしにんぎょう)』。
もうひとつが、鮮やかな烏帽子や細部まで忠実に再現された装束・祭具に目が留まる下崎雅之さんの『長者山のえんぶり組人形』です。作品は、昭和時代の奉納摺りのワンシーンを再現しています。
今年度からはっちで始まった「暮らし学アカデミー」は、〈暮らしをちょっとゆたかに〉をテーマに、知っているといつもの暮らしがちょっとだけ楽しく・探究心が生まれるようなお話をお届けする講座です。
6月の回では、『長者山のえんぶり組人形』の作者・下崎雅之さんをお迎えし、人形作りを通してものづくりにかける想いをお話しいただく「本気のえんぶり人形噺」です。
八戸の日本刺繍職人の家に生まれた下崎さんは、京都で紋章上絵師(家紋を描く職人)として修行する傍ら、本場京人形や友禅染の図柄に興味を持ち、友人を通じて様々なことを学んだといいます。帰郷後は職人として家業を継承し、八戸三社大祭 鍛冶町若者連の山車製作に携わって山車絵や山車人形を作るようになりました。
下崎さんの人形作りは、修行時代の見聞と八戸の三社大祭 山車人形作りで培われてきました。毎夏やってくる三社大祭の山車組での創作活動は、仲間たちのものづくりにかける心意気に触れることも後押しして、創作にかける熱意をいっそう高めたことでしょう。
独学で極めた下崎さんのえんぶり人形は、やさしい表情と驚くほど緻密に再現された装束や小物類の造形が見どころ。
はっちで展示されている人形は、力強く地を踏む太夫たち(踊り手)をはじめ、彼らを取り囲むお囃子たちと祝福芸の披露を待つこどもたち、そして見物客まで、えんぶりのワンシーンが忠実に表現されています。
今回の暮らし学アカデミーでは、下崎さんの人形作りへの想いやこだわりを聞きながら、参加者からの質問にも気軽にお答えできる座談会形式で開催します。
初めて下崎さんの人形を見る方も、何度も見ているけど、こんなことを聞いてみたいと思っている方も、ぜひこの機会に下崎さんを囲んでお話しませんか?
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暮らし学アカデミー6月「本気のえんぶり人形噺」
※要予約、参加無料
日時:6月9日(水)19:00~20:30
場所:シアター2
講師:下崎雅之氏(えんぶり人形作家)
定員:30名 ※定員に達し次第受付終了
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はっち いたば