「ハチノヘものがたり」上映会報告 & 展示告知(21日まで)
6月2日からはっちに滞在中のアーティストユニット「SAMA YAMA」。
あべさやかさんとマヌス・スウィーニーさんのお二人のユニットで、映像作品を制作するプログラム「ハチノヘものがたり」をこの1ヶ月間進めてきました。
彼らははっちに滞在するほか、陸奥湊魚菜小売市場の2階にアトリエを構え、「いさばのかっちゃ(魚介類を販売する女性)」や漁師など海に関わる方々との交流を深めながら、映像作品の制作を行いました。活動の様子は前回のブログをご覧ください。
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そして、先週5日(土)、その映像のお披露目会を開催しました。
場所は中心街「いわとくパルコ」の元しみず。宴会!な雰囲気の中、参加者持ち寄りの料理でを味わいながら上映を実施。多くの方々が映像を楽しみ、またSAMA YAMAのお二人と交流を深めていました。
そして昨日より、そのお披露目した映像を、はっち3階のギャラリー3で上映展示しております。
ぜひご覧ください。
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滞在制作で完成した作品を上映します 「ハチノヘものがたり」展示 日時 7月6日(日)~21 日(月・祝)9:00~21:00 入場料 無料
会場 3階 ギャラリー3
映像上映のほか、制作に使用したものや調査の記録なども展示します。
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■「ハチノヘものがたり」(4分)
陸奥湊魚菜小売市場で働く方々への聞き取りを元に制作した作品。
■「陸奥湊 下駄屋さん」(3分)
陸奥湊で70年以上も下駄屋さんを営んでいる金田勇治さんのお話です。
■「うめぼし/八助ポートレート」(12分18秒)
陸奥湊魚菜小売市場で働く方々の、ウメボシ(八助)を食べていただいた酸っぱい顔を撮影した映像作品。(こどもはっちバージョンは後日YouTubeにアップいたします)
どの作品もユニークで親しみやすく、また、私達が普段見慣れた風景を、アーティストならではの鋭い視点から捉えなおした作品です。
「ハチノヘものがたり」には、魚菜市場で働く方々へのインタビューが収められていますが、その内容は、私たちが知っている市場のイメージとは別の側面を捉えています。
飾り気のない普段の言葉で語られる、働く人々の親密さや、仕事への姿勢。観光客や買い物客としての立場からは見えてこない、魚菜市場の厚い歴史や人間関係が、短い映像作品の中から徐々に立ち現れてきます。
後半、自分自身に確かめるように小声でつぶやかれる「家族」という言葉は、この作品のハイライトのひとつであり、魚菜市場を過去から未来へとつないできた人と人との絆を美しく浮かび上がらせます。何度もご覧いただきたい今回のメイン作品です。
「陸奥湊 下駄屋さん」は、陸奥湊で70年以上靴屋をしている金田さんのお話。
御年87歳であり、現役の下駄屋さんである金田さんの日々の営みが描かれた小品です。メインの「ハチノヘものがたり」に負けず劣らずの素敵な作品です。金田さんのファンになること間違いなし!です。
そして「うめぼし/八助ポートレート」は、陸奥湊の方々にうめぼしや八助を食べていただいて、その酸っぱい表情を撮影した作品。これは見てもらって面白さを体験していただくのがベストでしょう!ぜひ全篇ご覧ください。
(6月15日に撮影したこどもはっちバージョンは、後日、YouTubeでの公開となります。)
展示場には、陸奥湊の方々からお借りしたものも置かれ、いつもとちょっと違った雰囲気。
(八戸製氷冷蔵株式会社さんの三島サイダーケースも登場)
映像に使用するためにあべさんが描いた鉛筆絵画作品も展示しています。
陸奥湊での撮影写真を組み合わせて、現実のイメージをもとにしながら、時間やイメージを超えた作品になっています。細部までお楽しみください。
(この絵のポストカードを、はっち1階のカネイリミュージアムショップで13日まで販売中です。SAMA YAMAの作品集も販売していますよ。※こちらも13日まで。)
彼らが見つけた八戸の魅力は彼らのブログでもご覧いただけます。
素敵な写真がたくさん掲載されています。
SAMA YAMA滞在の集大成となるこの展示をお見逃しなく!!