前原寅吉さんの望遠鏡、鹿児島へ向かいました!
こんにちはー。はっちスタッフのヤナPです。
八戸市中心街では、旧長崎屋ビルが解体工事のための足場で覆われてきました。
着々と工事が進んでいるようで、わくわくしますね~。
さて、今回はハレー彗星の観察者として知られる前原寅吉さんの望遠鏡の鹿児島
出発!についてリポートいたします。歴史漫画「風雲児たち」や大河ドラマフリー
クのヤナPとしては、非常に興味深いお話です。
はっち4階「こどもはっち」は、親子の子育て相談・交流と、地元木材による遊び
の空 間で、館内でもとりわけ大人気です。この中には、「とらきち天文台」とい
う、前原寅吉さんが実際にハレー彗星を観察した際の望遠鏡や、所持していた漆塗り
の望遠鏡などが展示されているスペースがあります。こちらは、前原家からはっちに
寄託していただいているものになりますが、この望遠鏡が鹿児島に伺います。
今回、鹿児島へ行く望遠鏡については、前原家での言い伝えがあります。
江戸時代後期の怪物的な名君、薩摩藩主島津重豪。その十四男が、八戸南部藩9代藩
主南部信順です。そして、前原家では代々、「漆塗りの望遠鏡は、薩摩藩から八戸藩に
婿入りした南部信順公が婿入り道具として持ち込んだモノで、明治になって前原家が八
戸南部家より入手した」と伝わってきたそうです。
書証の無い、全くの伝承のお話ではありますが、本州の北端と南端とをつなぐ奇譚。
ロマンあふれる面白い話ですね~。ということで、当日の望遠鏡搬出の様子をお知ら
せします。
資料移送のために、鹿児島からいらした鹿児島県歴史資料センター黎明館学芸専門
員の新福さんです。鋭い目つきで現況をチェックされています。
今回の美術品運送業者さんは、仙台から来ていただきました。丁寧に仕事をしていた
だいています。
そして、前原寅吉直系の御子孫。ご存知、八戸市番町の宝飾・時計店「マエバラ」の
前原俊彦社長です。
前原さんの望遠鏡や八戸市博物館の所蔵品も展示される、黎明館開館30周年記念企画
特別展「島津重豪-薩摩を変えた博物大名-」は、9月27日(金)~11月3日(日)まで、
鹿児島市城山の黎明館にて開催されます。鹿児島にお知り合いのある方は、是非知ら
せてあげてくださいね!望遠鏡の帰りを待ってまーす。