〈八戸市美術館連携〉「風のなかを飛ぶ種子 青森の教育版画」レジデンス
はっちでは美術館などの公共施設と連携し、市内で活動するアーティストの滞在制作の支援も行っています。
今回ははっちに滞在し、八戸市美術館で制作を行ったアーティストの活動報告をお届けします。
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八戸市美術館では、10月12日(土)から1月13日(月・祝)まで開催する展覧会「風のなかを飛ぶ種子 青森の教育版画」を開催しています。
その参加アーティストユニット・THE COPY TRAVELERS (以下、コピトラ)が、展示作業とワークショップ・アーティストトーク開催のため、滞在しました。
8月に開催した、八戸市内の子どもたちとの作品制作プロジェクトで制作された作品や、コピトラ自身が八戸のリサーチをもとに制作した作品が展示されています。
設営の様子です。
子どもたちが制作した作品、「なんでも!準備中?5つのドリームコピトラシティ」は、高さと幅が約3.5mもあります。
設営業者さんと位置を確認しながら設置していきます。
ブラックキューブ内ではコピトラの作品を展示。
ライトボックスの配線作業や、作品の設置作業をしています。
無事に設営が終わり、展覧会彫日の前日10月11日(金)には関係者内覧会を実施しました。
担当学芸員の解説の後、コピトラからも制作手法や作品の解説をしていただきました。
そして初日の10月12日(土)には、ワークショップ「コピトラとつくるアタラシイハンガ」を開催しました。
コピトラの制作手法のひとつ「コピササイズ」で作品を制作するというワークショップ内容です。
参加者は、コピー機の上に平面や立体などの様々な素材を置いて、コピーしていきます。
最後はペーパーファスナーで作品を綴じ、自身の作品を紹介し合って終了しました。
10月13日(日)は、午前中に8月のプロジェクトに参加した子どもたちとの作品鑑賞会を行いました。
コピトラやプロジェクトメンバーとの久しぶりの再会に、鑑賞会は盛り上がりました。
午後は、アーティストトーク「コピトラとつくるパラレルシティ」を開催しました。
コピトラにプロジェクト実施の声を掛けるまでの経緯や、コピトラの八戸滞在の様子を紹介した後、コピトラに感想や作品制作について語っていただきました。
この展覧会では、版画という「種」を受け取った私たちに何ができるのかという試みとして、コピトラと子どもたちとの作品制作プロジェクトを実施しました。
学校での印刷がガリ版からコピー機に代わったように、時代に合わせて手法や手段は変化します。
現代の子どもたちと向き合い、共に制作した作品を美術館でお楽しみください。