「八戸のうわさ」は、アーティスト 山本耕一郎による人と人との絆をつなぐアート・プロジェクトです。
2010年夏から3回、のべ40日間八戸に滞在し、歴史の古い中心街で約90の店舗や事業所を一軒一軒取材。まちの人たちの小さな自慢や趣味や悩み、うれしかったことなどを聞き出して、それを「うわさ」風の文体にまとめ、フキダシ型のシールにしました。
全部で600以上のそのフキダシが、それぞれの店や事業所のウィンドウに貼り出されます。「うわさ」があふれる八戸の中心街は、いつもとは違う表情をかもし出します。このまちに生きる人たちの素顔が浮かんでくる「うわさ」のあるまち。昔ながらのお隣り同士も、お互いの知らなかった一面を改めて発見します。見えないコミュニケーションの糸が、人と人との絆を結びます。
◎八戸市中心商店街(十三日町・三日町・八日町・廿三日町・ヤグラ横町・番町・本八戸駅・八戸駅)
マップを片手に八戸の中心街に貼り出された600枚の「うわさ」を探しながら歩いてみてください。黙っているのにお店の人と会話しているかのような「うわさ」のあるまちを楽しんでください。そして、おしゃべりしたくなったらぜひ会話してください。
八戸のうわさ まっぷ(PDFをダウンロード / 1.02MB)
1969年名古屋生まれ。筑波大学卒。英国ロイヤルカレッジオブアート大学院修了。「アサヒアートフェスティバル」、「トヨタ子どもとアーティストの出会い」などに参加。英国セントラルランカシャー大学非常勤講師、英国サリー大学非常勤講師の後、筑波大学大学院非常勤講師。
まちの人たちのうわさが書かれたフキダシを商店街に貼り出す「ニッポンのうわさ」シリーズや、小学生と一緒にまちに住む人たちの記念日が書かれたカレンダーを作る「まちカレ」など、地域と深く関わるプロジェクトを展開している。
http://kyworks.net/
八戸の中心市街地は、黄色のフキダシに彩られている。2010年夏から取材を行い、フキダシを制作する過程で、山本さんと街の人たちとの間にはどんなコミュニケーションが繰り広げられたのでしょうか。また、それは八戸の中心街に何をもたらしたのでしょうか。リレーショナル・アートと地域の関係についてトークします。